本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれています。
会社都合退職にデメリットはある?退職金・失業保険・次の転職への影響
結論
会社都合退職そのものに、本人側の明確な制度上のデメリットはほとんどありません。失業保険は自己都合より有利で、退職金の不支給も厚労省のモデル就業規則では懲戒解雇時のみとされています。実務上の注意点も解説します。
この記事で分かること
- 会社都合退職と自己都合退職で、失業保険・退職金の扱いがどう違うか
- 「デメリット」として語られがちな3つの不安と、その実態
- 会社都合として扱われない・渋られたときの対処法
こんな相談、よくあります
※以下は、SNSや相談サイトなどでよく見られる悩みのパターンをもとに、個人が特定されないよう再構成した架空の例です。実在の投稿を引用したものではありません。
- 30代・退職勧奨を受けた人:「会社都合で辞めることになったが、退職金が減らされたり転職で不利になったりしないか不安です。」
- 40代・リストラ対象になった人:「会社都合退職だと聞いたのに、離職票には『自己都合』と書かれていて、何が正しいのか分からず困っています。」
- 20代・早期退職優遇制度の対象になった人:「会社都合退職にはメリットが多いと聞くが、本当にデメリットが一つもないのか、かえって不安になっています。」
共通しているのは、「会社都合退職は得なのか、何か見落としている不利益があるのではないか」という漠然とした不安です。次の章から、制度ごとに実態を確認していきましょう。
会社都合退職とは何か
会社都合退職とは、解雇や退職勧奨など、会社側の事情・意向によって労働者が離職することを指します。ハローワークインターネットサービスが示す離職理由の区分では、次のように整理されています。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 特定受給資格者(会社都合) | 倒産・解雇、事業主からの退職勧奨に応じた離職など |
| 特定理由離職者 | 有期契約の雇止め、病気・けが、家族の介護などやむを得ない自己都合 |
| 一般の離職者(自己都合) | 転職活動のためなど、本人の意思のみによる離職 |
退職勧奨に応じて辞めた場合は、原則として特定受給資格者(会社都合)に区分されます。ただし、恒常的に実施されている早期退職優遇制度に自ら応募した場合は、特定理由離職者の扱いになることがあります。区分の判定はハローワークが個別に行うため、離職票の記載に疑問がある場合は窓口で確認・相談することが重要です。詳しい認定の条件は「特定受給資格者とは?」で解説しています。
失業保険では自己都合よりメリットが多い
会社都合退職(特定受給資格者)になると、失業保険(雇用保険の基本手当)の面では自己都合退職より有利な扱いを受けます。
| 項目 | 自己都合退職 | 会社都合退職(特定受給資格者) |
|---|---|---|
| 待期期間 | 7日 | 7日 |
| 給付制限 | 原則1か月(2025年4月1日以降) | なし。待期満了後すぐに支給対象 |
| 所定給付日数の目安 | 90日〜150日 | 90日〜330日(年齢・加入期間による) |
自己都合退職では申請から初回振込まで約1か月半〜2か月が目安ですが、会社都合退職なら給付制限がないため、より早く受給を始められます。制度全体の仕組みは「失業保険はいつからもらえる?」で詳しく解説しています。
退職金は本当に減るのか
「会社都合だと退職金が減らされるのでは」という不安もよく聞かれますが、少なくとも制度のひな形では、その根拠は見当たりません。
厚生労働省が公表している最新のモデル就業規則(令和7年12月版)の退職金の規定例では、退職金を支給しないことがあるのは懲戒解雇された場合に限られており、自己都合退職であることを理由とした減額・不支給の規定例は設けられていません(厚生労働省「モデル就業規則」2026年10月17日確認)。
もちろんモデル就業規則はあくまで一例であり、実際にどのような退職金規定になっているかは会社ごとに異なります。会社都合・自己都合で退職金の計算方法に差を設けている企業もあるため、不安がある場合は自社の就業規則の退職金規程を確認することをおすすめします。
「デメリット」と言われがちな実務上のポイント
制度上のデメリットが少ない一方で、実務では次のような摩擦が「デメリット」として語られることがあります。
- 会社が離職理由を自己都合として処理しようとする:事業主都合による解雇・雇止め等があった事業所は、一定期間、雇用関係助成金を受けられなくなる場合があります。厚生労働省の資料では、離職理由に虚偽がある場合(実際は事業主都合であるにもかかわらず自己都合とするなど)は助成金の不正受給に当たるとされています(厚生労働省「雇用関係助成金に共通の要件等」2026年10月17日確認)。この仕組みが背景にあり、会社側が離職票の離職理由区分を自己都合側に寄せたがる場面が生じることがあります
- 離職票の記載に納得できないまま進んでしまう:本人が「会社都合のはず」と思っていても、何も確認しないまま離職票を受け取ると、自己都合として処理されたままになる可能性があります
- 転職活動での説明に気を使う:離職理由そのものが転職先に自動的に伝わる仕組みはありませんが、面接で退職理由を聞かれた際にどう説明するかを考えておく必要があります
いずれも「権利が失われる」というより「正しく扱われるために本人が確認・行動する必要がある」という種類の負担です。
離職票の記載が会社都合と異なるときの対処法
- 離職票を受け取ったら、まず「離職区分」の欄を確認する
- 実際の離職理由(退職勧奨を受けた経緯など)を裏付ける資料(会社とのメール、面談記録など)を整理しておく
- 記載内容に疑問がある場合は、会社に修正を求めるか、ハローワークの窓口で異議を申し出ることができる
退職勧奨を受けた経緯の整理方法や、異議を申し出る際の具体的な進め方は「特定受給資格者とは?」で解説しています。
まとめと次の一歩
- 会社都合退職そのものに本人側の明確な制度上のデメリットは見当たらず、失業保険では自己都合よりむしろ有利
- 退職金の減額は、厚生労働省のモデル就業規則上は懲戒解雇の場合に限られる。実際の規定は会社ごとに確認が必要
- 「デメリット」とされがちなのは、離職理由の扱いを巡る手続き上の摩擦。離職票の記載は必ず自分で確認する
失業保険の受給スケジュール全体は「失業保険はいつからもらえる?」を、離職票の記載に納得できないときの対処法は「特定受給資格者とは?」をご覧ください。
FAQ
よくある質問
- 会社都合退職だと、次の転職で不利になりますか?
- 離職区分そのものが自動的に転職先へ伝わる仕組みはありません。面接で退職理由を聞かれた場合に、事実を簡潔に伝えられるよう準備しておけば、それ自体が不利に働くとは限りません。
- 退職金は会社都合の方が必ず多いのですか?
- 一律に「多い」とは言えません。厚生労働省のモデル就業規則では自己都合による減額規定は設けられていませんが、実際の取り扱いは企業ごとの就業規則で異なるため、自社の規定を確認する必要があります。
- 退職勧奨に応じたのに、離職票が自己都合になっていたらどうすればよいですか?
- まず会社に記載内容を確認し、実際の経緯を説明します。会社との話し合いで解決しない場合は、ハローワークの窓口で異議を申し出ることができます。経緯を裏付ける資料があると審査が進みやすくなります。
Next
あなたの状況に合わせて読む
次の一歩を考えるときに
新着記事をRSSで読むことで、学び直しや仕事選びの判断材料を継続して確認できます。RSSリーダーにこのリンクを登録してください。
記事を読んで迷った点や、さらに知りたいテーマは、お問い合わせ窓口へ記事のURLとともにお寄せください。勤務先名や個人を特定できる情報は不要です。
この記事を書いた人
ハタラキナオシ運営者
人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして8年勤務。20代未経験層、介護・保育、建設・物流業界の転職支援を担当。退職・就職・学び直しの実務情報を、公的機関の一次情報にもとづき解説しています。
運営者情報・編集方針を見る