本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれています。
企業型DC(企業型確定拠出年金)は退職後6か月以内に移換を|放置するとどうなる?
結論
企業型DCは退職後6か月以内に移換しないと、確定拠出年金法に基づき国民年金基金連合会へ自動移換され、掛金拠出や運用指図ができなくなります。転職先の企業型DC・iDeCo・通算企業年金という移換先の選び方を解説します。
この記事で分かること
- 移換手続きをしないとどうなるか(自動移換の仕組み)
- 選べる移換先3つの特徴の違い
- 通算企業年金を選んだ場合の受け取り方と費用の目安
こんな相談、よくあります
※以下は、SNSや相談サイトなどでよく見られる悩みのパターンをもとに、個人が特定されないよう再構成した架空の例です。実在の投稿を引用したものではありません。
- 30代・転職活動中:「前の会社で企業型DCに入っていたのを退職後にすっかり忘れていて、何か手続きが必要だったのか不安になっています。」
- 20代・初めての転職:「企業型DCという言葉は聞いたことがあるけれど、退職したらどうなるのか、何をすればいいのか全く分かりません。」
- 40代・独立を検討中:「会社員を辞めて独立する予定なのですが、企業型DCの資産をどこに移せばいいのか、選択肢が多くて決められずにいます。」
共通しているのは、「企業型DCは退職後に自分で手続きが必要」という前提自体を知らなかったという点です。次の章から、放置した場合の影響と選べる移換先を確認していきましょう。
手続きをしないとどうなるか(自動移換の仕組み)
企業型確定拠出年金の加入者が退職して資格を喪失した場合、確定拠出年金法第80条から第82条までの規定等により、退職した本人が自ら個人別管理資産の移換手続きを行うことになっています。
関東信越厚生局の資料によると、この手続きが退職後6か月以内に行われなかった場合、確定拠出年金法第83条第1項第1号の規定により、個人別管理資産は国民年金基金連合会に自動的に移換(自動移換)されます。自動移換された場合には、掛金の納付や運用指図ができなくなり、確定拠出年金の特徴である年金資産の増額が実質的に活かせない状態が続くとされています。
| 状態 | できること |
|---|---|
| 移換手続き前(退職後6か月以内) | 転職先の企業型DC・iDeCo・通算企業年金のいずれかへ移換を選べる |
| 自動移換後(手続きをしないまま6か月経過) | 掛金の拠出・運用指図ができない状態が続く |
自動移換された後でも、iDeCo等への移換手続きをすれば状態を解消できます。ただし、早めに手続きをしたほうが、資産が動かせない期間を短くできます。
選べる移換先3つの特徴
退職後の移換先は、主に次の3つから選びます。
| 移換先 | 主な条件・特徴 |
|---|---|
| 転職先の企業型DC | 転職先が企業型DCを導入している場合に選べる。転職先の制度の運用商品で引き続き運用する |
| iDeCo(個人型DC) | 自分で運営管理機関(金融機関)を選んで運用を続ける。独立・フリーランスになった場合もこちらを選ぶことが多い |
| 企業年金連合会の通算企業年金 | 脱退一時金相当額等を企業年金連合会に移換し、原則65歳から受け取る終身年金に変える |
どれを選ぶかは、転職先の制度の有無や今後の働き方によって変わります。転職先に企業型DCがない場合は、iDeCoか通算企業年金のいずれかを検討することになります。
通算企業年金を選んだ場合の受け取り方
企業年金連合会の資料によると、通算企業年金は原則65歳から、本人が生存している限り一生涯受け取れる終身年金です。支給開始年齢から原則満80歳までの保証期間が付いており、保証期間内に受給者が亡くなった場合は、残存保証期間に応じて遺族に死亡一時金が支給されます。
移換を申し出る場合の主なポイントは次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申出期限 | 企業型DCの加入資格を喪失した日の翌月から6か月後の月末まで |
| 事務費 | 定額事務費1,100円+定率事務費(上限33,000円)=上限34,100円を移換資産から控除 |
| 移換できない場合 | 脱退一時金相当額等が定額事務費(1,100円)以下のときは移換できない |
| 予定利率 | 移換時の年齢に応じて0.25%〜1.25%(令和4年5月1日以降に加入資格を喪失した場合) |
事務費の金額や予定利率は制度改正により変わることがあるため、申し込み前に企業年金連合会の最新の案内で確認してください(2026年10月7日確認時点の内容です)。
手続きの進め方
- 退職前に自分の制度を確認する:企業型DCに加入しているか、会社の担当部署や記録関連運営管理機関に確認する
- 転職先の制度の有無を確認する:転職先が企業型DCを導入しているかを採用担当者に確認する
- 移換先を決めて手続きする:転職先の企業型DC・iDeCo・通算企業年金のいずれかを選び、退職後6か月以内に手続きを行う
退職後にやるべき他の手続き(社会保険・年金の切り替えなど)とあわせて進めると、抜け漏れを防ぎやすくなります。全体の流れは「退職後にやることチェックリスト」でも確認できます。
まとめと次の一歩
- 企業型DCは退職後6か月以内に移換手続きをしないと、国民年金基金連合会に自動移換される
- 自動移換されると掛金の拠出・運用指図ができなくなるため、早めの手続きが望ましい
- 移換先は転職先の企業型DC・iDeCo・通算企業年金(原則65歳からの終身年金)の3つから選ぶ
退職後の手続き全体の流れは「退職後にやることチェックリスト」を、年金の切り替えとあわせて確認したい人は「退職後の年金切り替えは何日以内?」をご覧ください。
FAQ
よくある質問
- 退職後6か月を過ぎて自動移換されてしまったら、もう取り戻せませんか?
- 自動移換された後でも、iDeCoなどへ改めて移換手続きをすれば、掛金の拠出や運用指図ができる状態に戻せます。ただし自動移換されていた期間は資産が運用されない状態が続くため、気づいた時点で早めに手続きすることをおすすめします。
- 転職先が決まっていない場合はどうすればいいですか?
- 転職先が決まっていなくても、iDeCo(個人型DC)か企業年金連合会の通算企業年金への移換は選べます。退職後6か月の期限は転職先が決まっているかどうかに関係なく進むため、先に移換先だけ決めておくと安心です。
- 通算企業年金とiDeCoはどちらを選べばいいですか?
- 通算企業年金は原則65歳から受け取る終身年金で、受け取り方が決まっている点が特徴です。iDeCoは自分で運用を続けられる分、将来の受取額は運用成績によって変わります。どちらが合うかは今後の働き方や資産形成の考え方によって異なるため、迷う場合は企業年金連合会や運営管理機関の窓口に相談することをおすすめします。
Next
あなたの状況に合わせて読む
次の一歩を考えるときに
新着記事をRSSで読むことで、学び直しや仕事選びの判断材料を継続して確認できます。RSSリーダーにこのリンクを登録してください。
記事を読んで迷った点や、さらに知りたいテーマは、お問い合わせ窓口へ記事のURLとともにお寄せください。勤務先名や個人を特定できる情報は不要です。
この記事を書いた人
ハタラキナオシ運営者
人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして8年勤務。20代未経験層、介護・保育、建設・物流業界の転職支援を担当。退職・就職・学び直しの実務情報を、公的機関の一次情報にもとづき解説しています。
運営者情報・編集方針を見る