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繁忙期に退職してもいい?罪悪感との向き合い方と伝え方【2026年版】

執筆:ハタラキナオシ運営者 更新日:

結論

繁忙期であることは、退職の意思を伝える権利を制限する理由にはなりません。民法627条により申し入れから2週間で雇用は終了し、会社の承諾は不要です。罪悪感と法律上の権利を分けて考え、引き継ぎを整える進め方を解説します。

この記事で分かること

  • 繁忙期の退職が法律上問題にならない理由
  • 罪悪感を感じやすい場面と、気持ちの整理のしかた
  • 罪悪感を抱えたまま退職を伝えるときの実務的な進め方

こんな相談、よくあります

※以下は、SNSや相談サイトなどでよく見られる悩みのパターンをもとに、個人が特定されないよう再構成した架空の例です。実在の投稿を引用したものではありません。

  • 20代・小売店で働く人:「年末の繁忙期に退職したいと伝えたら、人手が足りなくなると分かっていて、言い出すタイミングに悩んでいます。」
  • 30代・経理担当者:「決算期を控えていて、今辞めると伝えたら同僚に迷惑がかかると思い、何度も言い出すのを先延ばしにしています。」
  • 40代・製造業の管理職:「後任への引き継ぎが終わっていない状態で退職を申し出るのは無責任ではないかと、ずっと迷っています。」

共通しているのは、「法律上はいつでも退職を伝えられる」と分かっていても、繁忙期に抜ける負い目から言い出せないという悩みです。次の章から、法律上の整理と気持ちの向き合い方を具体的に確認していきましょう。

繁忙期の退職は法律上問題にならない

退職は労働者の権利です。期間の定めのない雇用契約では、民法627条1項により、退職の申し入れから2週間が経過すれば契約は終了し、会社の承諾は不要です(e-Gov法令検索「民法」第627条、2026年10月18日確認)。この規定は繁忙期・閑散期を区別していません。「今は忙しいから」と引き止められても、退職を伝える権利そのものが失われるわけではありません。

多くの会社は就業規則で「退職を希望する場合は1か月前までに申し出ること」などの予告期間を定めています。こうした社内規定に法的な拘束力はなく、民法の規定が優先されます(厚生労働省「モデル就業規則について」、2026年10月18日確認)。ただし円満に進めたい場合は、就業規則の目安や引き継ぎに必要な期間を踏まえて逆算して動くのが現実的です。

なぜ繁忙期の退職に罪悪感を感じやすいのか

罪悪感を感じる対象は、人によって異なります。代表的なパターンを整理すると、対処の方向性が見えやすくなります。

罪悪感を感じる対象よくある内容実務的な対処の方向性
同僚への負担自分の穴を他のメンバーがカバーすることになる引き継ぎ資料を早めに準備し、業務の分担を具体化しておく
上司への申し訳なさ人員計画や業務の進行を乱してしまうという気持ち伝えるタイミングを「引き継ぎに必要な期間」から逆算して決める
取引先・顧客への影響担当者が変わることで迷惑をかけるという意識引き継ぎの見通しが立った段階で、後任と共に挨拶の機会を設ける

罪悪感そのものを消す必要はありません。重要なのは、感情に任せて退職そのものを先延ばしにするのではなく、負担を小さくする具体的な行動に気持ちを向けることです。

罪悪感と「法律上の権利」を分けて考える

責任感の強い人ほど、「迷惑をかけてはいけない」という気持ちが先に立ち、退職を言い出せなくなりがちです。しかし、繁忙期を理由に退職を先延ばしにし続けると、心身の負担が蓄積するおそれもあります。

ここで整理しておきたいのは、次の2つが別の問題だということです。

  1. 法律上、いつ退職を伝えられるか:民法627条により、いつでも伝えることができ、繁忙期であることは制限にならない
  2. どう伝えれば、現場への影響を小さくできるか:引き継ぎ資料の準備やタイミングの調整といった、実務上の工夫で対応できる

1の権利については迷う必要がなく、2の工夫に力を注ぐことで、罪悪感を抱えたままでも前に進みやすくなります。

罪悪感を抱えたまま退職を伝えるときの進め方

  1. 引き継ぎ資料を先に準備する:担当業務の一覧や進行中の案件、関係者の連絡先をまとめておくと、「迷惑をかける」という不安そのものを小さくできます。具体的な作り方は「退職の引き継ぎ資料の作り方」にまとめています
  2. 伝えるタイミングを逆算して決める:繁忙期のピークそのものを外せるなら外すのが現実的ですが、何年も先延ばしにする理由にはなりません。タイミングの決め方は「退職の切り出し方とタイミング」で解説しています
  3. 有給休暇の消化予定を早めに伝える:有給休暇の取得は労働基準法第39条で認められた労働者の権利です(厚生労働省「労働基準法」第39条、2026年10月18日確認)。繁忙期であっても、残日数の範囲で取得を申し出ることができます。早めに見通しを伝えておくと、現場の調整がしやすくなります

まとめと次の一歩

  • 繁忙期であることは、退職の意思を伝える権利を制限する理由にはならない(民法627条)
  • 罪悪感を感じる対象は「同僚」「上司」「取引先」などに分けて整理すると、対処の方向性が見えやすくなる
  • 罪悪感と法律上の権利は分けて考え、引き継ぎ資料の準備とタイミングの逆算に気持ちを向ける

迷いそのものが大きい場合は「会社を辞めたい・疲れたと感じたら?」を、伝えるタイミングと切り出し方は「退職の切り出し方とタイミング」をご覧ください。

FAQ

よくある質問

繁忙期に退職を申し出たら、会社から損害賠償を請求されますか?
退職そのものを理由に賠償が認められることは通常ありません。民法627条により、退職の意思表示から2週間で雇用契約は終了します。ただし引き継ぎを一切行わず会社に具体的な損害が生じた場合はトラブルになる可能性があるため、最低限の引き継ぎ資料は残しておくと安心です。
罪悪感が消えないまま退職の日を迎えるのは珍しいことですか?
珍しいことではありません。責任感の強い人ほど、引き継ぎが完了していない状態での退職に負い目を感じやすい傾向があります。罪悪感が完全に消えることを待つ必要はなく、引き継ぎの段取りを整えることに気持ちを向けるほうが現実的です。
繁忙期を外して退職を伝えるべきですか?
外せるなら外すほうが引き継ぎはスムーズになりますが、法律上は繁忙期であっても退職を伝えることができます(民法627条)。「繁忙期だから」を理由に何年も先延ばしにする必要はありません。

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この記事を書いた人

ハタラキナオシ運営者

人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして8年勤務。20代未経験層、介護・保育、建設・物流業界の転職支援を担当。退職・就職・学び直しの実務情報を、公的機関の一次情報にもとづき解説しています。

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